ビジュアル再現 村上城 ~3DCGでよみがえる村上城~ ロゴ
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電影村上城の舞台裏

実は敷居が低い3DCG!

「電影村上城」のコーナーでは、3DCGを用いて城下町を再現しています。「3DCG」と聞いて非常に敷居が高そうなイメージを持つ方もいらっしゃるかもしれませんが、実は、当サイトで使用した3DCGソフト「Shade」シリーズは、バツグンのコストパフォーマンスを誇る国産ソフト。入門編にあたる「Basic」バージョンならば、店頭価格20000円くらいで手に入ってしまいます。それでいて特に建築パースの分野では一定のシェアを誇り、ビギナーからプロまで幅広いユーザーを抱えているというスグレもの。城郭復元といった用途にはもってこいのソフトだったりします。

今回は、そんな「Shade」を使ったCG制作のおおざっぱな流れについて解説します。

まずはモデリング♪

まずはじめに取り掛からねばならないのは、建物のモデリングです。ソフトによって、色々な方法論があるわけですが、「Shade」では主として「自由曲面」という機能を使って立体形状を作成します。詳しくは省きますが、要は竹ヒゴと障子紙を使った「張りぼて細工」の要領です。立体形状の輪郭線を描き、その間に面を張っていく…ってな感覚のシステムで、いかにも和製ソフトって感じの設計思想であります(笑)

そんなこんなで、例として持ち出すのは以下の町屋4棟の立体形状。城下の町人町は、これら4種の建物形状の組み合わせでできています。見ての通り、格子も窓もモデリングしていません。形状そのものは案外シンプルに済ませていたんですね~。

とりあえずレンダリングしてみた

で、このような形状をとりあえず「レンダリング」してみます。「レンダリング」というのは、設定された形状の情報に従って、影や反射をコンピュータに計算させて、画像を生成する作業のこと。形状のフォルム意外、何も設定をしていないので、まるで塗装していないプラモデルのような絵が出力されました(笑)

テクスチャを描くのだ!

上のような真っ白け状態では流石に町屋には見えませんし、格子や戸、屋根の質感も再現できません。そこで一手間かけてやります。それが「テクスチャ」と呼ばれる「絵」を、形状の表面に貼り付けてやる作業です。

モデリングは適当でも、テクスチャがしっかり描けていれば、案外「それなり」に見えるものです。それに、後で動画を動かす事を考えると、モデリングデータはできるだけ単純にしておいたほうが計算時間が短縮できるというメリットも見逃せません。都市全体といったバカでかいスケールのCGでは、どうせ細部までは見えませんから、できるだけモデリングは単純にして、細部はテクスチャでごまかしてしまう手法がてっとり早いのです。

そんな狙いを頭に入れつつ作成したのが、以下のテクスチャです。現存する町屋のデジタル写真をもとに加工したもので、影やヨゴレなども丁寧目に描き込んでおきます。

再度レンダリングしてみる

こうしてできたテクスチャを貼り付けて再度レンダリングしてみたのが以下の画像です。最初のものと比べると随分リアルになりましたね。

もちろん、これ以上拡大して見せるのであれば、格子や大戸など細部のモデリングをしっかり行ったほうがいいでしょうが、動画でそれほど拡大しない…という前提のもと、町屋はこれでOKとしました。

要はメリハリ…だ♪

まあこんな感じで、当サイトの3DCGは「モデリングは極力単純、テクスチャで極力ごまかす」という方針で作られていたりするのでした。とはいうものの、アップで見せる必要がある部分についてはそれなりに細かく作りこんでいます。特に潜り抜けるモーションが入る門の内部などはかなり詳細にディテールを詰めています。 どこに力をいれ、どこで手を抜いて(?)いるか。そんな観点で動画を見ていただくのも、また一興かもしれません^^;

(初版:2011.03.09)