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天守(二代目)360度ビュー

より直感的に構造が理解できる!?

当サイトではこれまで、静止画、動画を用いて村上城の立体形状を提示してきたが、よりインタラクティブな提示方法として、3Dデータを「ユーザーが操作可能な360度ビュー」(←って言い方で合ってるのか?)で提示してみたい。

複雑な城郭建造物の場合、決まった画角からではなかなか構造が把握し辛い箇所もあるが、こういった表示方法であれば、より直感的に形状を把握できるはずだ。例によって細部がアヤシイ&若干データが重いのが難点であるが、ぜひマウスをぐりぐり回して、いろいろな角度から眺めていただければ幸いである。

2階部分の屋根構造に注目

初回ということで、まずは1663年に松平直矩が建てた天守(二代目)を作成してみた。「天守復元」のページで記したように、残念ながらこの2代目天守の詳細は、おおよその1階平面の規模くらいしかはっきりしない。だが、幸いなことに、村上市「史跡村上城跡保存整備計画 資料編」(1998)において、「類似建造物からの推定」という留保付きではあるものの、一応の復元案が示されている。礎石位置などは検証されているので、精度的には「建築可能性のひとつ」くらいということになろう。当サイトの3Dモデルは多くをこれに負っている。

さて、この復元案で目を引くのは、何より2階部分の複雑な屋根の収まりである。身舎の前後に4間幅で突出部を設け、その上には大型の入母屋がかかっている。デザイン上の大きなアクセントであるのはもちろん、できるだけ1階の屋根際まで壁を持ち出すことで、下方射界を確保できるわけだ。

2、3階の身舎は「重箱櫓」形式か?

また、360度回してみるとよくわかるが、一見複雑な形状をしているように見えても、この天守は、上下階の壁面が意外に多くの箇所で揃っている。中でも、1階と2階出窓の壁面、2階(身舎)と3階壁面は、ほぼ通し柱で組み上げられそうだ。複雑な屋根を重ね、視覚的な変化を生み出す一方、建物の軸になる部分は通し柱が多用できるようなシンプルな構造になっているわけだ。

以上、あれこれ考えててはみたものの、いずれも「復元案」に対する考察であり、実際の天守がどうであったかは謎である。もっとも、「村上城は重箱の城?」で示したように、村上城の櫓の多くが、上下階の大きさが等しい(壁面が揃う)重箱櫓であったのは記録上から確実である。同種のコンセプトが天守にも応用されたと考えれば、この復元案は割にいい線を突いているのかもしれない。

(初版:2018.04.24)